きらめき企業

多様性の力を引き出し
魅力ある商品を生むNPO法人

玉川大学
経営学部教授
長谷川 英伸 氏

東京都町田市に拠点を置き、生活介護事業を展開する特定非営利活動法人プラナス(NPO Prunus)。生活介護とは、常時介護を必要としている人に生活上の介護や相談・助言、創作的活動・生産活動の機会の提供、身体機能や生活能力向上のために必要な援助などを提供するサービス。プラナスは障がいを持つ人が「地域とともに暮らせ、自分に合ったものを選択でき、やりがいを感じられるような報酬を得られる仕事」を創出するために活動している。

事務局長の髙井大輔氏は障がいを持つ人が経済的に自立することが重要との考えのもと、利益を生み出す活動に尽力。町田地域の特産品「まちだシルクメロン」を使った「東京シルクメロンキャンディー」を製造し、地域の事業者に卸したり、イベントなどで直接、消費者に販売するなどして多くの地域住民から支持されている。このほか、地元産の野菜などを使った弁当「里山ごはん」も製造・販売し、高付加価値商品として期待されている。

障がいを持つ人の力を引き出し、魅力のある商品を生み出すその活動は、現代の企業に求められる「ダイバーシティ経営」のヒントになる。地域と共に歩み、地域資源を新たな価値へ変革させる取り組みといえるだろう。

2024年1月29日

特定非営利活動法人プラナス

東京都町田市下小山田町1532
【特定非営利活動法人プラナス HP】

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プロフィール 長谷川英伸

1982年生まれ。
玉川大学経営学部の助教、准教授を経て2023年4月から教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し、中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。

長谷川英伸