メロンの水耕栽培槽を開発
東京都町田市に立地し、各種産業向けのエアーノズルを開発・設計・製造・販売している大浩研熱株式会社は新事業として農業分野に挑戦。同社がコアとなり、テクノパーク内や周辺地域の企業、町田商工会議所、町田市役所、玉川大学、法政大学と農商工官学が連携し、マスクメロンの水耕栽培槽を数年かけて開発した。
従来の水耕栽培槽技術では根が腐り、さらには糖度が上がらないために栽培に適さなかったマスクメロンだが、開発した栽培槽では、苗1本から60個の大玉メロン(糖度16度)を栽培・収穫できる。開発当時、大浩研熱の代表取締役社長だった林大輔氏(現会長)が中心となって、問題の解決方法を模索し、水耕栽培槽でも根を腐らせず、糖度を上げることを実現させた。
そこで誕生したマスクメロンは町田商工会議所が「まちだシルクメロン」の名で商標登録し、2015年から本格出荷、町田市と周辺地域を中心に販売している。ただ、大浩研熱の目標は、水耕栽培槽の生産・販売。現段階では、この栽培槽の価値を高めるために、優良なマスクメロンを安定的に大量生産することで、販路開拓を目指している。
そうした努力を重ねることを通じて、同社は自社が持つ技術の可能性を模索し、地域に貢献できる事業に挑戦し続けている。
2018年6月4日
大浩研熱株式会社 :
東京都町田市小山ヶ丘2-2-5-8 まちだテクノパークセンタービル1F
【大浩研熱株式会社 HP】
- 苦難から復活し100年企業へ
(2018年4月2日) - 切磋琢磨して成長する中小企業
(2018年4月9日) - 「プラズマ世界一」を目指して
(2018年4月16日) - 仕事とスポーツを両立できる職場
(2018年4月23日) - 先を見て「次の時代」に備える
(2018年5月1日) - 時代の変化に柔軟に対応する力
(2018年5月7日) - 都会の住まい方を考える
(2018年5月14日) - 生産者と消費者を信頼で結ぶ
(2018年5月21日) - 家族のような絆でつながる
(2018年5月28日)
1982年生まれ。
2013年玉川大学経営学部助教、2018年から准教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。