きらめき企業

お米の持つ無限の可能性

岐阜経済大学経営学部講師
大前 智文 氏

岐阜県下呂市で、ブランド米「龍の瞳」(品種名「いのちの壱」)の原種管理・栽培指導、精米・販売、加工品の企画・販売を営む株式会社龍の瞳。近年成長が著しい高級ブランド米市場の先駆者として、徹底した品質管理・ブランド管理に加え、積極的な販路開拓から、全国的な認知度を向上させるとともに幅広い顧客を獲得している。

契機は2000年。代表取締役社長の今井隆氏がコシヒカリの新品種を偶然発見したことから始まる。香り、甘み、粘り、かみ応え、粒の大きさ、すべてに優れた奇跡的なお米を「龍の瞳」と名付けた。2005年には株式会社を設立し、本格的な事業展開を開始。無・低農薬、有機肥料にこだわった厳格なマニュアルを作成するとともに、販路の開拓に奔走。まさに高級ブランド米市場の先頭をひた走ってきた。以来、数多の努力が結実し、様々なコンクールで金賞や最優秀賞を受賞するなど、「日本一美味しいお米」の評価を獲得し続けている。

近年は関連加工商品の充実やグローバルGAP(農産物の安全性を示す国際認証)の認証取得など、海外輸出も見据えた積極的な展開を模索。今井氏は「自社だけでなく、地域や農業の将来を有望なものにするためにも、お米が持つ無限の可能性を追求していきたい」と話し、未来に想いをはせる。

2018年12月17日

株式会社龍の瞳 :

岐阜県下呂市萩原町大ヶ洞1068
【株式会社龍の瞳 HP】

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大前智文

1982年愛知県生まれ。
名城大学経済学部特任助手を経て、2017年より岐阜経済大学経営学部講師に着任。日本中小企業学会幹事。駆け出しの研究者としてフィールドワークを重ね、中小企業に関する調査・研究に取り組む。

大前智文