町工場が作ったアート・オブジェ
東京都大田区の株式会社大橋製作所は、創業以来、精密板金加工事業をはじめ、マイクロ・エレクトロニクス実装装置の開発・製造・販売などを複合的に展開している。また、常に新しい取り組みに挑戦し続けており、「数楽アート」もそんな同社の新たな取り組みのひとつだ。
同社の代表取締役社長である大橋正義氏が、産学連携などをきっかけに生み出した「数楽アート」は、数学の「2次関数」を立体グラフ化したもので、関数が示す軌跡に沿って切断した数十枚のステンレス鋼板を格子状に組み合わせたアート・オブジェである。一般消費者向けに販売しており、数多くの製品が存在。テレビ番組でも紹介されて認知度が高まっている。
この「数楽アート」は、同社の経営方針とリンクしている。それは、①時代や現状を認識する、②社会や環境を洞察し、新たな方向(ビジョン)を描く、③コア技術や主要製品の開発を進めるために人材を確保し養成する、④多様な企業・機関や人との共同により自社ブランド製品を開発する、⑤あらゆる機会を学習に結びつける、⑥産学連携などを通じた「知恵の輪ネットワーク」において情報を共有する、といったものだ。
同社はそんな経営方針のもと、激しさを増す国際競争の荒波の中で、絶えざる技術革新に挑戦し続けている。
2018年7月23日
株式会社大橋製作所 :
東京都大田区大森南3-1-10
【株式会社大橋製作所 HP】
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1982年生まれ。
2013年玉川大学経営学部助教、2018年から准教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。