オーガニックの本質
有機野菜は農薬や化学肥料に頼らないため、環境にも人にも優しい作物。一般の野菜と比べると多少値段は高いが、スーパーなどで売られるようになった。過去のオリンピック・パラリンピックで優先的に取り扱う食材として位置づけられており、国も有機野菜の拡大に力を入れるようになった。
千葉県船橋市に本社がある内外食品株式会社は日本で唯一、オーガニックチキンを生産している。有機野菜はすでになじみがあるが、有機による鶏肉は同社のオンリーワン食品だ。相談役の中村孝治氏によると、オーガニックチキンを作るのは非常に難しいそうだ。内外食品が経営する農場は1羽あたりのスペースが広く、自由に運動ができる。一般の育て方と違って、ホルモン剤や抗生物質を投与しない。エサは、非遺伝子組み換えで有機飼料でなくてはならないので、入手するのが大変困難。技術とコストの両面から誰も参入してこないのが現状だ。
この分野で日本は欧米より10年遅れていると中村氏は感じてきたという。オーガニックは環境保全につながっている。
まだ見ぬ何世代も先の人たちに美しい自然を残すため、生産者も消費者もオーガニックの本質に目を向けてほしいと考えている。
2018年10月22日
内外食品株式会社 :
千葉県船橋市高瀬町21-1
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1968年生まれ。
テレビ朝日「ニュースステーション」やフジテレビ「ニュースJAPAN」の報道ディレクターとして活躍。多くの経済番組も制作。現在、中小企業診断士として企業や商店街などの経営相談、支援活動を行うとともに企業向けの動画制作講座の講師も努める。株式会社プラウドコンサルティング代表取締役。一般社団法人板橋中小企業診断士協会代表理事。
【株式会社プラウドコンサルティング HP】