商品化できないにんにくを活用
商品化できない小粒なにんにくを利用して商品化することを目的に創業した神奈川県相模原市の合同会社わざあり。事業を始めることになったきっかけは、地元地域の社長たちが「みんなで何かおもしろい商品を作ろうよ」と集まったものづくり研究会。その中に黒にんにくを販売している事業者がおり、「商品化できないにんにくが毎年大量に残ってしまう」との言葉をヒントに、にんにくオイルへのチャレンジが始まった。
低温のオリーブオイルでにんにくをゆっくり煮込むことで、オイルの中に「アホエン」の成分を含ませることができた。「アホエン」とは、活性酸素や血栓の形成を抑えたりする効果があるのではないかとして、30年以上研究されている成分。生にんにくには含まれず、また高温では生成できないため、通常の食べ方では摂取できない。独自製法で生産に時間をかけ、1本1本丁寧に瓶詰めすることで商品化を可能にした。
商品名は「我力(がりき)」と命名。相模原産にんにくを使い、スペイン産エキストラバージンオリーブオイルに特殊製法でアホエンをたっぷり溶け込ませた濃厚なオリーブオイル。
代表を務める石井正一氏は「相模原発のおいしくて、健康に良い商品としてブランド化し、社会に貢献したい」と話している。
2018年8月6日
合同会社わざあり :
神奈川県相模原市南区南台5-1-1
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1974年生まれ。
株式会社日立製作所、公益財団法人神奈川産業振興センターを経て、経営コンサルタントを主事業とする合同会社FRSコンサルティングを設立。生産性向上のための現場改善などを指導。2011年から東洋大学大学院経営学研究科ビジネス・会計ファイナンス専攻非常勤講師も務める。