きらめき企業

金物産地活性化を狙い
ウェブで全国に発信

玉川大学
経営学部准教授
長谷川 英伸 氏

金物産業のまちとして知られる兵庫県三木市で、替刃式鋸(のこぎり)を卸・小売り販売している玉鳥産業株式会社。替刃式鋸ブランド「レザーソー」のメーカーであるレザーソー工業株式会社の販売会社だが、今ではレザーソー工業と替刃式鋸に必要なグリップやケースなどを開発するだけではなく、ユーザーとの交流、展示会などを通してニーズをくみ上げ、可能なものは自社で製造まで担う積極的な姿勢で取り組んでいる。

代表取締役の友定道介氏は全国的に地場産業が衰退していく中、三木金物産地も例外ではないと考え、金物産地の強みを生かした取り組みにも挑戦。そのひとつが、三木金物の伝統技術を生かした品質、性能の高さを国内外に広げる「みきかじや村」というウェブサイトの立ち上げだ。

同サイトは三木の金物メーカーのオンラインショップとなっており、玉鳥産業が窓口となっている。地場メーカーが製造している製品を幅広く取り扱っており、オリジナル商品の受注にも対応。また、製品を製造している企業の情報も丁寧に載せており、宣伝効果は大きい。

三木金物と国内外の顧客をマッチングさせることで、産地全体の活性化を図ろうとしている。

2020年2月10日

玉鳥産業株式会社 :

兵庫県三木市大村58-14
【玉鳥産業株式会社 HP】

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プロフィール 長谷川英伸

1982年生まれ。
2013年玉川大学経営学部助教、2018年から准教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。

長谷川英伸