きらめき企業

ダンボールを「表舞台」に

岐阜経済大学経営学部講師
大前 智文 氏

岐阜県恵那市でダンボール製品の製造・販売を営む協和ダンボール株式会社。梱包資材としてのダンボールシート・ケースに加え、販促ツール(ディスプレイ・什器・POP)や家具、玩具、遊具など、幅広い製品を企画・開発・製造・販売し、加えて配送や回収・リサイクルに至るまでの一貫体制を有する中部地域屈指のメーカーである。

1962(昭和37)年の創業から、梱包用を中心に事業を展開。1997年に高木良直氏が代表取締役社長に就任し、競争激化の中で新規事業への挑戦を決断する。ダンボールは軽量で強度があり、どのような形にも組み立てられ、鮮やかな着色・印刷ができる。加えて、ほぼ100%リサイクル可能という素材の特性を生かし、広告・宣伝業界に向けたダンボール製販促ツールを開発。梱包資材として「裏方」を支えてきたダンボールを、人の目に触れる「表舞台」に押し上げることに成功し、ダンボールの新たな用途を提案する事業は同社を支える新たな柱へと成長を遂げた。

近年では物流事業の拡充を進め、物流コスト増に対応。高木氏は「一貫メーカーとして体制強化を図るとともに、ダンボールの可能性を追求していきたい」と話し、常に一歩先を見つめて新たな挑戦を続ける。

2019年2月12日

協和ダンボール株式会社 :

岐阜県恵那市長島町中野1269-2
【協和ダンボール株式会社 HP】

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大前智文

1982年愛知県生まれ。
名城大学経済学部特任助手を経て、2017年より岐阜経済大学経営学部講師に着任。日本中小企業学会幹事。駆け出しの研究者としてフィールドワークを重ね、中小企業に関する調査・研究に取り組む。

大前智文