医療用縫合針の高度な加工技術で世界に進出

神奈川県相模原市中央区に本社・工場を置き、医療用の縫合針を製造している株式会社医研工業。競合企業に負けない製品を作るため、針先用のプレス機、糸付部の穴加工用レーザ加工機などを独自に設計し、製作してきた。その結果、針先加工では特殊な形状（特許取得）にプレス加工することで他社にできない刺通性能を実現し、使用した医療関係者から高い評価を得ている。

また、穴開け加工技術にも自信を持つ。糸と針が結合した状態で販売されるアイレス針は、糸と針を圧着するために針に小径で数㎜の深さの穴を開ける必要がある。穴開け加工はドリルを使うことが多いが、同社はレーザ加工装置を独自に製作し、外形0.50mmの丸針に直径0.15mmの穴を自動で開ける技術を確立し、生産能力の大幅向上に成功した。

刺通性能の高い針先と大量に生産できる体制を整備したことにより、ロットサイズの大きい中国市場を中心とした世界市場への参入も実現させた。

「メイド・イン・ジャパン」にこだわり、「医研工業」＝「刺通性能が良く、品質 の良い針」のブランド力を国内にとどまらず全世界に広げ、グローバルな展開で企業を大きく成長させることを目指している。

2019年9月2日