「アルバイトの人生に責任を」と大きな決断
山口 義行 氏
株式会社Work Prime Contract(ワークプライムコントラクト)はITシステムの導入やパソコン、周辺機器のキッティングがメイン事業。キッティングとは、企業や学校がIT機器を導入する際、搬入から設置、設定までを一貫して行う業務で、時に1,000台ものパソコンを設置するなど肉体労働も多く、人の力が不可欠だ。
同社はアルバイトで多くの人員を確保し、創業から7年が経つころには7~8人の社員に対し、アルバイトが40~50人まで増えた。事業は成長したが、代表取締役の佐藤亜矢子氏は「会社を支えるアルバイトの若者たちの人生に経営者として責任を持たないでいいのか」と悩むようになった。
そして2013年、大きな決断をする。労働契約法改正を機に、勤続3年以上のアルバイト約20人を正社員化することにしたのだ。当のアルバイトたちは当初、「仕事は好きだけど、社員になってまで責任を負いたくない」と迷惑顔だったが、それでもその後、正社員化を前向きに受け止めてくれたのは、佐藤氏が日ごろから「母親になったつもり」で真剣に接してきたからだ。
今もほとんどが辞めることなく働き続けており、売上げも増加している。「社会人をつくる」という役割を担うことで、中小企業は成長する。
2019年5月20日
株式会社ワークプライムコントラクト :
東京都港区高輪3-19-20 高輪OSビル7F
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(2019年5月7日)
1951年愛知県生まれ。
2001年に立教大学経済学部教授に就任。2017年4月から名誉教授。外務省参与として中小企業の海外展開、関東経済産業局「新連携支援」政策の事業評価委員長として中小企業連携支援にかかわるほか、企業経営者との勉強会を全国で開催するなど、自ら中小企業支援を積極的に展開。
【山口義行・公式HP】