きらめき企業

SDGs に貢献する
食品リサイクルで高評価

西武文理大学サービス経営学部教授
藤野 洋 氏

神奈川県相模原市の株式会社日本フードエコロジーセンターは、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献を融合したビジネスモデルで食品リサイクル事業を展開。スーパーなどの食品関連事業者から食品廃棄物を受け入れ、独自の発酵技術で養豚用の液状飼料(エコフィード)を製造し、契約養豚農家に販売している。

その飼料で育てられた豚の肉が再び食品関連事業者に販売されるという「リサイクルループ」を構築して食品ロスの削減に寄与。加えて、エコフィードの製造には乾燥飼料のように多くのエネルギーを必要とせず粉塵が発生しないため、二酸化炭素(CO2)の排出削減と製造現場・農家の従業員と豚の健康にも貢献している。乾燥飼料より低コストのエコフィードで育った豚肉にはオレイン酸が豊富に含まれていてブランド豚肉としての評価も高く、養豚農家の経営にも寄与している。

同社の事業は環境負荷を軽減する循環型社会の実現に大きく貢献するとして2018年に政府主催のジャパンSDGsアワード内閣総理大臣表彰を受けた。代表取締役・獣医師の髙橋巧一氏は「エコフィードを世界的に普及させてSDGsにさらに貢献したい」と話す。

2022年3月22日

株式会社日本フードエコロジーセンター

神奈川県相模原市中央区田名塩田1-17-13
【株式会社日本フードエコロジーセンター HP】

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藤野洋氏

1962年生まれ。
商工中金を経て2010年から商工総合研究所に勤務。主任研究員として中小企業の産業・金融構造の調査研究に従事。2014年に一橋大学大学院国際企業戦略研究科経営法務専攻博士課程を修了。2020年より西武文理大学サービス経営学部教授。専門は中小企業論、CSR·SDGs、企業統治など。

藤野洋