東京23区唯一の乾麺メーカー
伝統と革新の両立で存在感
神戸国際大学経済学部教授
中村 智彦 氏
中村 智彦 氏
NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公、渋沢栄一が長らく暮らしたのが、東京都北区の飛鳥山。23区初という期間限定の大河ドラマ館やおみやげ館が飛鳥山公園内にでき、盛り上がりを見せる中、人気のおみやげとなっているのが、地元・北区の江戸玉川屋(玉川食品株式会社)がつくる乾麺だ。
本社工場に伺うと、ビルの中で長い麺を吊り下げて乾燥させていた。実は、こうした乾麺づくりの光景を見ることができるのは23区ではここだけだ。1935(昭和10)年に創業し、当地で乾麺製造を続けてきた同社。「もともとは地元の人たちが粉を持ち込んで、それを麺にすることから始まったようです」と代表取締役の関根康弘氏。
「92℃の熱湯で材料を練り、通常の4倍以上の時間をかけて乾燥させる」という製法など「効率の対極にある麺づくり」を掲げ、伝統的な技法と職人の技術を融合させた製造にこだわる。一方で、新しい商品の開発にも積極的で、地元大学や有名レストランとのコラボレーションによる乾麺を開発したほか、今回の大河ドラマ館のおみやげ用には、渋沢栄一が晩年愛したといわれるオートミールを練りこんだ乾麺を商品化した。東京都内で確かな経営を続ける「ものづくり企業」の代表といえるだろう。
2021年5月10日
玉川食品株式会社
東京都北区豊島7-5-12
【江戸玉川屋 HP】
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(2018年7月9日) - 森と都市をつなぐアーバンフォレスター
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(2018年9月3日) - 印刷は楽しいものづくり
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(2018年9月18日) - 時代に流されないしたたかさ
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(2018年10月1日) - 地域とヒトをつなぐカフェ
(2018年10月9日) - 江戸のとんぼ玉復興
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(2018年10月22日) - 本業を通じた社会貢献
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(2018年11月5日) - 技術力をいかにアピールするか
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(2020年3月9日) - 伝統ある料亭の魅力を
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(2020年4月6日) - 逆風の中で躍進する
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(2020年5月25日) - 確かな商品と高い技術
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(2020年6月8日) - 国産ドライフルーツの
フロントランナー
(2020年6月22日) - 受発注の窓口になり
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(2020年7月6日) - 地域に開かれた
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(2020年7月20日) - カーラッピングという
新たな市場を開拓
(2020年8月3日) - コロナを乗り越えるため
酒蔵と酒店がコラボ
(2020年8月24日) - 社会を変えるエネルギーを
生み出すビジネス
(2020年9月7日) - 新型コロナウイルス
ピンチをチャンスと捉える
(2020年9月23日) - 工場や物流倉庫を革新した
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(2020年10月5日) - 技術を軸に社会に貢献する
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(2020年10月19日) - 墨田区から世界へ羽ばたいた
業務用食材の老舗メーカー
(2020年11月2日) - 闘病経験から生まれた
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(2020年11月16日) - 再評価される、生乳の風味を
生かした低温殺菌牛乳
(2020年11月30日) - 「新型コロナ禍」の社会課題
に向き合い事業を存続
(2020年12月14日) - 多様なシーンで活用できる
映像の進化形を模索
(2020年12月28日)
- 加工ノウハウと設備の融合で
さらなる高みを目指す
(2021年1月12日) - 営業担当から始め全社に拡大
テレワークの先駆的中小企業
(2021年1月25日) - 良いものを長く使う
「靴磨き文化」の伝道師
(2021年2月8日) - 安全で安心な食肉を
信用と信頼の関係から
(2021年2月22日) - 新聞事業からの業態転換
地域になくてはならない存在に
(2021年3月8日) - プラスアルファのサービス提供
地域密着のサッカーチーム
(2021年3月22日) - 超硬のスペシャリストを目指して
(2021年4月5日) - 積極的な技術開発と海外展開で
金型の未来を切り拓く
(2021年4月19日)
1964年生まれ。
大阪府立産業開発研究所などを経て2007年から神戸国際大学経済学部教授。専門である中小企業論・地域経済論では、現地での調査・研究を重視。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興プロジェクトにも数多く参画している。
【中村智彦(オフィシャルページ)】