きらめき企業

受発注の窓口になり
翻訳の品質向上に貢献

玉川大学
経営学部准教授
長谷川 英伸 氏

映像翻訳を主要事業とする東京都港区の株式会社ワイズ・インフィニティ。映画やドラマの字幕翻訳、テレビニュースのテロップ翻訳、海外向けプロモーション映像の翻訳などを展開する。零細規模の企業が多い業界だが、2000年設立の同社は売上高約3億円、従業員20人超の中堅規模に育った。

映像翻訳はもともと配給会社から直接、翻訳者に仕事の依頼がなされていたが、需要拡大で新規参入者が増え、翻訳のレベル低下が目立ち始めた。同社は、配給会社と翻訳者の間に入り、配給会社からの窓口となってより良い翻訳者を選定することで、翻訳の品質向上に貢献。急な案件にも365日・24時間対応し、マスメディアや映画製作会社などの信頼も厚い。

創業者で、代表取締役社長の山下奈々子氏は高校卒業後、アメリカに留学し、帰国後、フリーランス翻訳者として12年活動。どんな仕事も断らず、担当していた英語以外の案件でも受注して翻訳者を紹介するなどしていたため、仕事が増加し、法人化を決断した。

「経営理念は『愛(関心を持つこと)』」と話す山下氏。今できることを、との思いで社会貢献にも携わり、6年前に福祉関係の会社も設立。社会に必要とされる存在として今後もより良いサービスの提供を目指す。

2020年7月6日

株式会社ワイズ・インフィニティ :

東京都港区赤坂2-10-9 ラウンドクロス赤坂2階
【株式会社ワイズ・インフィニティ HP】

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プロフィール 長谷川英伸

1982年生まれ。
2013年玉川大学経営学部助教、2018年から准教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。

長谷川英伸