きらめき企業

新型コロナ禍に負けない
元気印の呉服・和装品店

神戸国際大学経済学部教授
中村 智彦 氏

新型コロナウイルスの感染拡大で全国の祭りの多くが中止になり、浴衣や祭りで使う和服の需要が激減した。今、全国の和装店や和服関連メーカーはこれまでになかった不況に苦しんでいる。そんな中、「楽しくなければお店じゃない!」をモットーに頑張っているのが、山形県長井市の株式会社梅村呉服店だ。

代表取締役社長の梅村芳弘氏は、着物など呉服和装品から地元の「黒獅子祭り」の衣装などまで幅広く扱うほか、長井商工会議所公認キャラクター「バーニックナガイ」のネクタイなど、店のオリジナル商品も作っている。国内のメーカーや問屋の廃業が相次ぐ中、「それなら、うちで造っちゃいますよ」と特製越中ふんどし、幼稚園・保育園用の特製お昼寝布団など、独自の製造販売品を揃える。

更に、梅村氏の妻と娘が店の隣に女性向けアパレルのセレクトショップを構え、親子で競演中だ。

明るい梅村氏の人柄もあり、遠方から訪れる客も少なくない。「新型コロナ禍もあと少しの我慢でしょう。また、以前のようにお祭りをやる時がきっときます。その時に衣装がないと困りますよね。うちのような古くからの呉服店の頑張りどころです」と屈託なく笑う。

2021年11月8日

株式会社梅村呉服店

山形県長井市本町1-3-18
【株式会社梅村呉服店 HP】

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中村智彦氏

1964年生まれ。
大阪府立産業開発研究所などを経て2007年から神戸国際大学経済学部教授。専門である中小企業論・地域経済論では、現地での調査・研究を重視。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興プロジェクトにも数多く参画している。
【中村智彦(オフィシャルページ)】

中村智彦氏