売り上げ至上主義から
「志経営」への転換

東京都渋谷区の株式会社山崎文栄堂はオフィス用品の通販を中心にしたオフィス関連事業を展開。アスクル株式会社の「お客様が必要な商品を、お客様が必要な量で、『明日』お届けするサービスを実現したい」というビジョンに共感し、1995年に正規代理店としての事業をスタートさせ、約4万社と取引している。

過去には苦難の時代も経験した。「新規開拓日本一」という目標を掲げて駆け回り、必死に営業した結果、売上高は急激に伸びたが、それに比例して社員の士気は低下。売上高が増加するほど社員が離職する悪循環に陥り、組織が脆弱となったのだ。

悩んだ代表取締役社長の山崎登氏はある経営者勉強会に参加し、経営のあり方を模索。その結果、利益のみを追求するのではなく、社員や顧客の幸せを願う「志 (こころざし) 経営」にシフトすることを決断し、「幸せを創り拡げる」というビジョンを掲げた。

顧客や社員の笑顔が増えてきたのを実感した山崎氏は「志経営」の延長線上に社会貢献が存在すると考え、中小企業団体「ヒーローズクラブ」に参画し、社員全員で取組む。売り上げ至上主義から志経営への変化の10年は書籍『経営という冒険を楽しもう4』にもなった。

2023年7月24日