きらめき企業

京町家の豆・スパイス店
起業応援「仕事塾」も開講

神戸国際大学経済学部教授
中村 智彦 氏

京都市・千本丸太町の北西に位置する下立売通 (しもだちうりどおり)、といっても地元の人以外でわかる人は少ないだろう。多くの観光客であふれかえるエリアからは少し離れた静かな住宅街、そこに「楽天堂」はある。それでも、店先には東京など遠方からの客が次々と訪れ、店主の高島千晶氏との会話を楽しみながら、3人も入ればいっぱいになるような昔ながらの小さな店で買い物を楽しんでいく。懐かしい雰囲気の町家の店頭は、まるで昔の駄菓子屋のような楽しさがある。

1997年に「オーガニック&共生」をテーマとしたショップ楽天堂を開業。2002年から会員制の豆の頒布会「豆料理クラブ」を始め、2003年に京都の町家で小さな豆・スパイス専門店を開店した。

「楽天堂」の商品の中でも多くの人が買っていくのが世界各地の豆料理レシピと材料をセットにした豆料理のキットだ。「元々、豆料理クラブの会員に月ごとに送っていたものです」

高島氏はこのほか築100年ほどの町家をゲストハウスとして運営。また「起業を目指す方々に私の経験を伝える『小さな仕事塾』という講座も開いています」

京都の町家の小さな店から、食や起業の新しい模索が始まっている。

2023年7月10日

楽天堂

京都府京都市上京区下立売通七本松西入西東町364-14
【楽天堂 HP】

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中村智彦氏

1964年生まれ。
大阪府立産業開発研究所などを経て2007年から神戸国際大学経済学部教授。専門である中小企業論・地域経済論では、現地での調査・研究を重視。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興プロジェクトにも数多く参画している。
【中村智彦(オフィシャルページ)】

中村智彦氏