きらめき企業

多彩な戦略で成長を続ける
豊岡の老舗かばん総合商社

玉川大学
経営学部准教授
長谷川 英伸 氏

かばんの産地として知られる兵庫県豊岡市で、かばんの企画・製造・販売事業を営む株式会社ウノフクは1921(大正10)年創業の「100年企業」だ。500種類以上の商品を自社開発して豊岡市内約20社の協力工場で生産。海外でも約10社の工場と提携する。生産委託先は2019年時点で日本が約45%、中国約40%、ベトナム約10%などとなっている。

同社は2022年3月に東京・銀座に出店し、都内の販売網を拡大。また、大手スーパーなどの量販店や専門店、アパレル、百貨店といった実店舗だけでなく、店舗を持たないECサイト運営事業者、カタログギフト運営事業者、ノベルティ販売事業者など、多様な事業者に自社製品を卸している。

一方で、現役女子大学生とコラボレーションしたかばん開発事業も展開。「入学式」「通学」「就活」「社会人準備」といった大学生活のシーン別に使用したいと思うかばんを大学生の視線で企画し、それをベースに同社が商品化するプロジェクトである。豊岡市のかばん職人が持つノウハウと同社が考案したデザインを融合することで、本当に価値のあるかばんを発信し、次なる100年を見据えた「200年企業」を目指す。

2022年5月23日

株式会社ウノフク

兵庫県豊岡市梶原328
【株式会社ウノフク HP】

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プロフィール 長谷川英伸

1982年生まれ。
2013年玉川大学経営学部助教、2018年から准教授。専門分野は中小企業の企業間関係。特に中小企業間のネットワークから生み出される新製品、新サービスのプロセスについて分析し中小企業の存立維持可能な要因を模索している。中小企業経営のセミナーなどの講師も務める。

長谷川英伸