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初マラソンVの平林清澄
勝負どころで前に出る走り奏功

スポーツライター
石川 哲也 氏

2月25日の大阪マラソンで、國學院大3年の平林清澄が優勝を果たした。このレースがマラソン初挑戦の平林は、30㎞過ぎまで先頭集団に食らいつくと、残り10㎞付近で果敢にスパート。追いすがるウガンダのスティーブン・キッサを残り1㎞で振り切り、ゴールに飛び込んだ。

「自分がいけるところで仕かけようと思っていた。勝負に徹した中でタイムがついてきて率直にうれしい」と平林。2時間6分18秒のタイムは日本歴代7位で、初マラソン日本最高記録、日本学生最高記録の快走となった。

勝負どころで前に出る積極的な走りに、日本陸連ロードランニングコミッション・リーダーの瀬古利彦さんも「本当にセンス抜群。日本記録を出すことができる選手」と太鼓判を押す。

まだまだ伸びしろの大きい21歳。2025年の東京世界選手権、2028年のロス五輪と期待は高まる。「マラソン・ニッポン」復活へ。新星の誕生だ。

2024年3月11日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。