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車いすテニスのレジェンド国枝
パラアスリート初の国民栄誉賞

スポーツライター
石川 哲也 氏

車いすテニスの第一人者で、今年1月に現役引退した国枝慎吾に3月17日、国民栄誉賞が授与された。

4大大会をすべて制覇し、パラリンピックでは3度の金メダルを獲得する前人未到の大記録を打ち立てた国枝が現役時代にこだわったのは「車いすテニスをスポーツとして見てもらいたい」ということ。チェアワークに磨きをかけ、それまでこの競技では見られなかったネットプレーやサーブアンドボレーなども取り入れ、スピード感あふれるプレーで観るものを魅了した。

「東京パラリンピック後の反響にスポーツとしての手応えがあった。若い選手に純粋なスポーツとしての土台を用意できた」と国枝。上地結衣、小田凱人など国際大会に多数の選手が出場し、日本は屈指の車いすテニス大国となった。パラアスリート初の国民栄誉賞は、車いすテニスのレジェンドに輝くべくして輝いたといえるだろう。

2023年4月10日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。