スポナビ

サニブラウンの「強さ」の秘密はシンプル思考にあり

スポーツライター
酒井 政人 氏

6月下旬に行われた日本陸上競技選手権大会は王者の凱旋に沸いた。

2年前、短距離2冠に輝いたサニブラウン・ハキームだ。100mは桐生祥秀との"9秒台選手対決"を10秒02(向かい風0.3m)で完勝。200mも雨と向かい風の中をトップで駆け抜けて、20秒35(向かい風1.3m)をマークした。

「2冠はやることをやっただけで特別な思いはありません。2017年の自分ができたことなので、もっと強くなっている自分ができないわけはないと思っていました」とサニブラウン。王者のオーラが強くなっているのを感じた。

4日間の戦いの中で彼が何度も口にしていたのが「自分のやるべきことをやる」という言葉だ。周囲の雑音、ライバルたちの動向。気になることがあっても自分自身と向き合うことに集中して、結果を残した。サニブラウンの最終目標は「世界記録」。大きな夢に向かって、一歩一歩近づいていく。

2019年7月16日

過去記事一覧

酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に「箱根駅伝ノート」「東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと」など。