世界のスーパースターへ
強さを求め続ける井上尚弥の現在
スポーツライター
酒井 政人 氏
酒井 政人 氏
18戦18勝(16KO)無敗(2019年5月時点)。プロボクサー井上尚弥(なおや)が積み上げたキャリアには数字以上の重みがある。5月のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ準決勝では、I BF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲスに2回TKO勝ち。米国の専門誌『リング』発表のパウンド・フォー・パウンドランキング(ボクサーが同じ体重で戦った場合の強さを測ったもの)で4位にランクされた。プロボクシングは17階級あり主要な認定団体だけでも4つある。世界チャンピオンは乱立しているが"真の王者"は多くない。
アマチュア時代に圧倒的な戦績を収めた井上は「強い相手としか試合をしない」と大橋ジムと契約した。その真意を「弱い選手と戦っても意味がない。自分自身が成長しませんから」と語っている。ベルトを守るのではなく、強い相手を倒しにいく。攻めの姿勢と探求心が現在の〝輝き〟をつくりあげた。
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1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に「箱根駅伝ノート」「東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと」など。