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「リアル二刀流」の大谷翔平
ルース以来の偉業へ好発進

スポーツライター
石川 哲也 氏

ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が4月4日のシカゴ・ホワイトソックス戦に2番・投手で出場。メジャーリーグ(MLB)4年目にして初となる投打同時出場の「リアル二刀流」をやってのけた。

打者として初回に今季第2号の特大本塁打を右中間に叩き込むと、投手としても球速160㎞超の豪速球を連発。5回に失点、本塁で走者と接触するアクシデントもあって降板し、4回2/3を投げ3失点(自責点1)、7奪三振。勝ち星はつかなかったが、「リアル二刀流」初挑戦ということを考えれば及第点の内容だろう。

英語で"Two-way player"と表記される「二刀流」。大谷は「やっていて楽しいなと思うし、どちらかやっていないときは欠けている感じがする」と言う。仮にシーズン2けた勝利、2けた本塁打をともにマークすれば、MLBでは1918年のベーブ・ルース以来の快挙。現代野球では不可能といわれてきた偉業達成へ、期待が膨らむ上々の好発進となった。

2021年4月19日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。