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"長距離新時代"を象徴する2人
相澤と伊藤が1万mで東京五輪内定

スポーツライター
酒井 政人 氏

12月に大阪で開かれた陸上長距離の日本選手権。男子1万mは日本記録を上回る東京五輪参加標準記録(27分28秒00)の突破を目指し、高速レースが展開された。終盤までペースメーカーにつけたのは社会人1年目の相澤晃と伊藤達彦の2人。相澤が前に出ると、伊藤が抜き返す。2020年の箱根駅伝2区で2人が見せたデッドヒートが日本選手権で再現された。勝ったのは相澤で27分18秒75。伊藤の27分25秒73とともに日本記録を更新し、東京五輪参加標準記録も突破した。

「この1年間、東京五輪代表内定を目標に取り組んできたので、それを達成することができてうれしいです」と相澤が笑顔を見せると、伊藤は「箱根に続いて負けてしまった。次は相澤選手が出した日本記録を塗り替えて、それから26分台を狙っていきたい」と息巻いた。日本長距離界の"新時代"を象徴する2人の活躍を期待したい。

2021年1月12日

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酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。