東京五輪で表彰台を狙う
投てき界のニューヒロイン
スポーツライター
石川 哲也 氏
石川 哲也 氏
東京五輪に向けた強化策が実を結び、記録ラッシュに沸く陸上競技にまた1人、期待の星が現れた。女子やり投げの北口榛花(日本大学)だ。
10月27日の北九州陸上カーニバル。力強い腕振りから放たれた北口の5投目は追い風に乗って距離を伸ばし、66m00をマーク。自身が5月に出した日本記録を1m64も上回り、「(新記録が)出ると思っていなかったので、びっくり」と本人も驚く大投てきとなった。
新記録は今年の世界陸上の2位に相当する。女子投てき種目で日本選手初の五輪表彰台が手の届くところまできた。「これから大きな大会で狙って記録を出せる安定感をつけていきたい」
選手として伸び盛りの21歳、179cmの長身と地肩の強さで実力は折り紙つき。66m超をコンスタントに出す世界トップ級との差はまだあるが、着実に才能が開花していけば、東京五輪での偉業達成も夢ではないだろう。
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1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に「歴史ポケットスポーツ新聞 野球」(大空出版)、「メジャーリーグ大記録への挑戦」(宝島社)など。