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シーズンMVPで完全燃焼
福岡堅樹、第二の人生へ

スポーツライター
石川 哲也 氏

ラグビートップリーグの2020-21シーズンMVPに、優勝したパナソニックの福岡堅樹が選ばれ、有終の美を飾った。

医師を志し、シーズン終了後の引退を決めていた福岡は今春、大学医学部に入学。学業と両立しながらシーズンを戦い抜き、10試合14トライの大活躍で、チームの優勝に貢献した。「残された試合は何試合とか考えず、1試合1試合、集中してやってきた。引退の年を決めていたことが成長できた要因」と振り返った。

バリバリの現役年齢である28歳。 MVP獲得直後の引退は異例だが、その決断に迷いはなく、後押しする声も多い。

「前例がないからといって諦めた選手に、『こういう道もある』と知らせて、新しい挑戦に取り組んでもらえるようになれば、うれしく思います」

スピード自慢のウイングらしく、最後まで走り抜いたラグビー人生。プロラガーマン最高の栄誉であるMVPを糧にして、セカンドキャリアに踏み出す。

2021年6月21日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。