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井上がまたしても偉業達成!
2023年、新ストーリーが始まる

スポーツライター
酒井 政人 氏

12月13日のボクシング世界バンタム級王座統一戦。WBA・WBC・IBF王者の井上尚弥がWBO王者のポール・バトラーと対戦した。「井上優勢」と報じられる中、34勝(2敗)を誇るバトラーは防御に全集中。井上サイドが想定していたとおりの長期戦になった。

「倒されなければいいのか。何しに日本に来ているんだ」。イライラが募る中で、井上が自らガードをこじ開ける。11ラウンドに強烈なボディーを連打。ついにダウンを奪った。そして史上9人目、アジア勢&バンタム級では初となる4団体王座統一を果たした。

今回は前日計測で30gオーバーしたが、転級からの9戦すべてを完勝。

「バンタム級に思い残すことはない」と言い切った。次はそれぞれ2団体を制覇している、2人の王者が君臨するスーパーバンタム級に挑む。53.52㎏以下から55.34㎏以下の戦いへ。2023年、井上尚弥の新たなストーリーが始まる。

2022年12月26日

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酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。