卓球混合ダブルスで悲願の金
打倒・中国、パリ五輪につなぐ
スポーツライター
石川 哲也 氏
石川 哲也 氏
東京五輪卓球混合ダブルス決勝で、日本の水谷隼、伊藤美誠組が、中国の許昕、劉詩雯組を下し、日本卓球初の五輪金メダルを獲得した。
水谷が「本当にうれしい。今回は『絶対に自分たちが勝つんだ』という強い思いで臨むことができました」と話したように、王者に臆することなく挑み勝利したのは、日本卓球界を挙げた強化策が実を結んだということだろう。
ただ王者の背中を捉えるのは簡単ではなかった。結局、中国勢を破ったのは、混合ダブルスのみ。女子シングルスの石川佳純や男子団体、シングルスでは挑戦権を得る前に敗れ、中国は今大会も国別最多4個の金メダルを獲得。王者の座は揺るがなかった。それでも伊藤が奮戦し、混合ダブルスの金に加え、銀、銅と計3つのメダルを取ったのは希望の光といえるだろう。打倒・中国へ。3年後のパリ五輪こそは雌雄を決する舞台となるはずだ。
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1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。