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池江璃花子が2年ぶりの4冠
世界選手権に向け進化

スポーツライター
酒井 政人 氏

4月上旬に行われた競泳日本選手権。池江璃花子が50m・100mの自由形と同バタフライの4冠に輝いた。2年前の2021年にも同種目で4冠を果たしたが、白血病による長期療養から復帰して初の日本選手権だった当時とは意味合いが違うという。

「2年前はチャレンジャーとして臨みましたが、今年は絶対に結果を出したい、出さないといけないというプレッシャーの中で戦いました。アスリートとしてはすごく良い場所、良い立場に戻ってきたなと思います」

日本大学を卒業して今春、社会人になった池江。「期待を背負いすぎて、きついなと感じるのは嫌」というが、6年ぶりの出場となる世界水泳選手権への手応えをつかんでいる。「本当に大きな一歩を踏み出せた。この数年の悔しかった思いを国際大会にぶつけていきたい」。苦しんできた女王が7月の福岡で進化した姿を見せてくれそうだ。

2023年4月24日

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酒井 政人

1977年生まれ。
箱根駅伝を目指し、東京農業大学に進学。1年時に同駅伝10区に出場。卒業後からライター活動を開始。著書に『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』など。