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「霊長類最強女子」に並んだ
女子レスリングの新星・藤波

スポーツライター
石川 哲也 氏

4月に行われたレスリングアジア選手権女子53㎏級で藤波朱理(日体大)が優勝。公式戦の連勝を119に伸ばし「霊長類最強女子」と称されたレジェンド・吉田沙保里の記録に並んだ。

藤波の連勝は中学 2年生だった2017年9月の公式戦デビューから始まり、6年半余、勝ち続けてきた。しかし、そんな大記録達成にも「沙保里さんは雲の上の存在。連勝記録は同じでも、まだまだ足元にも及びません。これからも目の前の試合で勝つこと、自分を高めていくことに集中していきたい」と慢心せず、先を見据える。

今大会でもアジアの猛者たちを相手に3戦連続テクニカルフォール勝ちと圧倒的な強さを誇った成長途上の19歳。大学入学時に宣言した「負けなしで(来年の)パリ五輪に行って金メダルをとりたい」という目標も決して夢ではない。連勝記録はどこまで続くのか?

女子レスリングの新星に注目だ。

2023年5月15日

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石川哲也氏

1977年神奈川県生まれ。
野球を中心にスポーツの歴史や記録に関する取材、執筆をライフワークとする。著書に『歴史ポケットスポーツ新聞 野球』(大空出版)、『メジャーリーグ「大記録」への挑戦』(宝島社)など。