飛躍の源泉

地元産にこだわるスムージー

神戸国際大学経済学部教授
中村 智彦 氏

兵庫県神戸市のJR元町駅から坂を上ると、歴史的建築物の兵庫県公館や、異人館のひとつ旧ハッサム邸のある相楽園があり、さらに上ると、諏訪神社に行き着く。その参道入り口に、スムージー専門店「&マルシェ(あんどまるしぇ)諏訪山店」が開店したのは2016年11月。経営者は、大手食品メーカーを退職し、地元の食材や料理にこだわりたいとMint合同会社を設立した生駒雅司氏だ。

食品メーカー勤務の傍ら、「調理技能士」、「専門調理食育推進指導員」、「日本食育指導員講師」など複数の専門資格を取得し、食育活動にもかかわってきた。新しく開店したスムージー専門店は、地元兵庫県の野菜をはじめ食材にこだわったメニューを提供している。

店名には「食の安全、安心」や「安堵」の意味を込めた。単にスムージーや食材を販売するだけではなく、地元食材を使った料理教室なども随時開催し、「食をテーマに人が集う場所にしたい」と言う。

店は、三ノ宮や元町といった繁華街からは少し離れている。しかし、元町駅から坂を上り、周囲の風景を楽しみながら歩くのも神戸の街の楽しみ方のひとつ。そこにある地元産にこだわったスムージー専門店は、新しい神戸の魅力の発信地になっていくだろう。

2017年6月12日

Mint合同会社 :

兵庫県神戸市中央区諏訪山町1-18

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中村智彦氏

1964年生まれ。
大阪府立産業開発研究所などを経て2007年から神戸国際大学経済学部教授。専門である中小企業論・地域経済論では、現地での調査・研究を重視。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興プロジェクトにも数多く参画している。
【凡才中村教授の憂鬱HP】

中村智彦氏