切断機のプロフェッショナル
山本 聡 氏
埼玉県蕨(わらび)市の株式会社荻野精機製作所は1960(昭和35)年創業の自動切断機メーカー。「Super Cutter(スーパーカッター)」の異名を持ち、新素材や複合材料など様々なものを切断する機械を開発している。
現在では押切りタイプ(テーブル送りとロール送り)、はさみのように剪断(せんだん)するシャータイプ(ロール送り)、刃が回転しながら高速切断するロータリータイプ(ロール送り)の各カット方式の切断機を製造している。
その特徴は切断対象とする素材の幅広さ。ゴムをはじめ、有機EL(発光素材)や偏光板、多機能フィルム、紙・布、食材、樹脂まで対象が拡大。切断は奥が深い。ある素材を切断する際は「どのような切断面にして、どのような機能を付与するのか」を考える必要がある。たとえば、消しゴムの切断面には「ケースにするっと入るが、持ち上げてもケースから外れない」といった機能がなければいけない。
同社では個々の顧客の要望をくみ取りながら、切断機をオーダーメードで製造。そのため、多くの工作機械を有し、熟練技術者が切断機の重要部品を1個1個内製している。創業以来、様々な業種の企業4,000社を顧客とし、2010年には中国江蘇省常州市に現地法人を設立するなど、国際化も進めている。
2017年1月4日
株式会社荻野精機製作所 :
埼玉県蕨市北町3-7-19
【株式会社荻野精機製作所 HP】
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(2015年4月27日) - 事業連携の第一歩は気づきと想像力
(2015年5月4日) - 赤レンガ復元をブランドに
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(2015年6月1日) - 身近な缶は、実はエコロジー商品
(2015年6月8日) - 日本の住宅産業を変える
(2015年6月15日) - 印刷業から出版の新市場を創造
(2015年6月22日) - 23区唯一の造り酒屋は大人気
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(2015年7月6日) - 酒造りは良縁を醸すサービス業
(2015年7月13日) - 自前の超精密技術で、新事業展開
(2015年7月20日) - 隣接異業種への挑戦
(2015年7月27日) - がんばれ、日本の鋳物産業
(2015年8月3日) - 養豚経営のあり方を模索
(2015年8月10日) - 世界へ飛躍するデザイン力
(2015年8月17日) - 「こだわり」こそ武器
(2015年8月24日) - 自社の価値と位置を再認識
(2015年8月31日) - ママたちが「HAPPYに楽しむ」
(2015年9月7日) - 「課題解決」による顧客創造
(2015年9月14日) - 革新を続ける伝統企業
(2015年9月21日) - 中小企業が市場を創る
(2015年9月28日) - 鈴鹿から世界へ挑戦
(2015年10月5日) - 本場仕込みのヤギチーズ
(2015年10月12日) - こだわりの技術で市場を開拓
(2015年10月19日) - 100年マンションの実現を
(2015年10月26日) - 地域の資源をつなぐ
(2015年11月2日) - 挑戦を続ける最先端企業
(2015年11月9日) - メリヤスの草履が世界へ飛翔
(2015年11月16日) - アイデア銭湯
(2015年11月23日) - 着物を海外へ
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(2015年12月14日) - 成長の秘訣は「捨てること」
(2015年12月21日) - 未来の糧の種をまく
(2015年12月28日)
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(2016年1月25日) - 外部との連携で生まれた新製品
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(2016年2月29日) - 美濃と和紙を元氣に
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(2016年12月26日)
1978年生まれ。
機械振興協会経済研究所を経て、2012年東京経済大学経営学部専任講師として着任、2015年准教授(担当は中小企業経営論)。金型や部品加工など素形材産業を主な対象としながら、国内外の中小企業の経営体制の変化を解明することが研究テーマ。経営者や技術者向けにレポートを執筆するほか、さまざまなセミナー講師も務める。
【山本聡の研究室】