「鈴鹿」から世界へ挑戦
名城大学経済学部特任助手
大前 智文 氏
大前 智文 氏
三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットに隣接する場所で、自動二輪・四輪用部品を開発・設計・製造・販売する株式会社モリワキエンジニアリング。自動二輪業界において「メード・イン・ジャパン」の有力アフターパーツメーカーとしてだけでなく、強豪レーシングチームとしても名を馳せる。
1973(昭和48)年、自動二輪レース参戦と優勝の「夢」を追い求めて創業。自社製競技用車両を開発し、第1回鈴鹿8時間耐久ロードレースへ参戦した。続けて、アルミフレーム、マフラーなどの自社開発に成功。参戦レースの好成績に牽引され、高性能な同社製アフターパーツへの支持が世界に広がった。
同社の経営はレースと不可分にある。「レースは厳しい勝負の世界」と専務の森脇南海子氏。「走り」への飽くなき追求と極限の勝負を繰り返すなかで、企業・人材・技術・製品などが大きく発展・成長し、熱意ある職人集団が形成される。
近年は、レースの「夢」を次代につなげるための経営のあり方を模索。同社が得意とする軽量化と高剛性を両立させる技術はロボット産業などの分野への応用が期待される。これからも「メード・イン・ジャパン」の誇りを胸に、「鈴鹿」から世界に挑戦を続ける。
2015年10月5日
株式会社モリワキエンジニアリング :
三重県鈴鹿市住吉町6656-5
【株式会社モリワキエンジニアリング HP】
- ライバルとの連携で飛躍
(2015年4月6日) - 人とつながる「縁」農活動
(2015年4月13日) - 「夢」をスタートさせるビジネス
(2015年4月20日) - 「食事の楽しさ」をデザイン
(2015年4月27日) - 事業連携の第一歩は気づきと想像力
(2015年5月4日) - 赤レンガ復元をブランドに
(2015年5月11日) - ブランド創りのカギは「やせがまん」
(2015年5月18日) - 地域から必要とされる
(2015年5月25日) - 「選択」の楽しさを提供
(2015年6月1日) - 身近な缶は、実はエコロジー商品
(2015年6月8日) - 日本の住宅産業を変える
(2015年6月15日) - 印刷業から出版の新市場を創造
(2015年6月22日) - 23区唯一の造り酒屋は大人気
(2015年6月29日) - 新規事業は足元から
(2015年7月6日) - 酒造りは良縁を醸すサービス業
(2015年7月13日) - 自前の超精密技術で、新事業展開
(2015年7月20日) - 隣接異業種への挑戦
(2015年7月27日) - がんばれ、日本の鋳物産業
(2015年8月3日) - 養豚経営のあり方を模索
(2015年8月10日) - 世界へ飛躍するデザイン力
(2015年8月17日) - 「こだわり」こそ武器
(2015年8月24日) - 自社の価値と位置を再認識
(2015年8月31日) - ママたちが「HAPPYに楽しむ」
(2015年9月7日) - 「課題解決」による顧客創造
(2015年9月14日) - 革新を続ける伝統企業
(2015年9月21日) - 中小企業が市場を創る
(2015年9月28日)
1982年愛知県生まれ。
2013年に名城大学経済学部特任助手に就任。同年より日本中小企業学会幹事。駆け出しの研究者としてフィールドワークを重ね、中小企業に関する調査・研究に取り組む。