日本の問題

ゲーム大国日本

青山学院大学教授、元財務官
榊原英資氏

「ポケモンGO」が世界中で大フィーバーを起こしている。7月には日本でも配信を開始し、多くのファンが熱中している。

アメリカの企業が日本の任天堂などと共同で開発した。任天堂は1889(明治22)年の創業当初は花札の製造を行っていたが、玩具の製造を経て、現在はビデオゲーム(ハードとソフト)のプラットフォーム会社として知られる。任天堂のほかにはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が配信するプレイステーションなどがあるが、マリオやポケモンのシリーズなどは任天堂が開発したものだ。

実はビデオゲームを最初に開発したのはアメリカ。1972(昭和47)年にノーラン・ブッシュネルによってビデオゲーム会社のアタリが創立されている。しかし2013年にアメリカのアタリは破産、アタリ・ヨーロッパはバンダイナムコに買収されている。

任天堂・バンダイナムコ・SIEなど日本はまさにゲーム大国。1975(昭和50)年に創業さ れたアメリカのマイクロソフトなどと競い合っている。「ポケモンGO」フィーバーを機に、日本のゲーム業界のさらなる飛躍を期待したい。

2016年8月8日

過去記事一覧

榊原英資 さかきばらえいすけ氏

1941年生まれ。
1965年大蔵省(現財務省)入省。東海財務局長、大臣官房審議官(国際金融局担当)、国際金融局次長、国際金融局長を経て1997~1999年財務官。現在は青山学院大学教授、財団法人インド経済研究所理事長。
【財団法人インド経済研究所HP】

榊原英資氏