日本の駅がスゴい!
慶應義塾大学大学院教授
中村 伊知哉 氏
中村 伊知哉 氏
世界一多くの人が利用する駅は東京の新宿駅だ。1日平均364万人が利用する「世界一忙しい駅」としてギネスにも認定。池袋駅や渋谷駅、大阪の梅田駅なども世界でも屈指の利用客数を誇る「忙しい駅」だ。
そこには高度な技術が存在する。自動改札だ。日本で自動改札が本格的に採用されたのは1967(昭和42)年のこと。今では携帯電話で改札を通ることもできる。複数の路線を乗り継いでも、出口で携帯電話をかざせば、瞬時に料金が計算されてゲートが開閉する。その間、わずか0.2秒だ。
また、日本では街中にある駅ビルに専門店街やデパートが入っていることが多い。カフェやレストランはあたりまえ、書店、衣料品店、雑貨店、理美容店、ネイルサロンまで…。お風呂のある駅、保育園のある駅もある。便利。だから、駅でデートしたり、仕事をしたりする人もいる。駅を通過点とみる外国人はこれにも驚く。
問題は迷路のように複雑な都会の駅。日本に住む私たちでも知らない駅では迷うほどだから、外国の方は本当に戸惑うだろう。わかりやすく、人に優しい駅にするにはどうしたらいいだろう。
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1961年生まれ。慶應義塾大学大学院 教授。政策・メディア博士。
ロックバンド「少年ナイフ」ディレクター、郵政省、MITメディアラボ客員教授、スタンフォード日本センター研究所長を経て 2006年慶應義塾大学教授。内閣官房知的財産戦略本部検証・評価・企画委員会座長、デジタル教科書教材協議会事務局長などを兼務。