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Photograph

『中平卓馬 火―氾濫』
(東京国立近代美術館)

戦後日本を代表する写真家の1人で、篠山紀信をはじめとする同時代の写真家や、後続世代に大きな影響を与えた中平卓馬(なかひらたくま 1938-2015)の約20年ぶりとなる大回顧展。近年、存在が確認された≪街路あるいはテロルの痕跡≫の1977(昭和52)年のヴィンテージ・プリントなど初公開作品を含む、初期から晩年までの作品を展示する。

雑誌編集者から1965(昭和40)年に写真家に転身した中平は「アレ・ブレ・ボケ」と称される、既存の写真美学を逸脱した写真で注目された。

しかし、1970年代になると「植物図鑑」という言葉のもと新たな方向性を模索。1977(昭和52)年の昏倒・記憶喪失を経てその後、再起を果たした中平は晩年にいたるまでの約30年、勤勉に写真を撮り続けた。

2月6日~4月7日、東京都千代田区の東京国立近代美術館で。

2024年2月5日

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