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『時代を語る 林忠彦の仕事』

太宰治や織田作之助など文士のポートレートで広く知られる林忠彦氏(1918~1990)は戦中、戦後を通じ写真ジャーナリストとして、雑誌のグラビアを中心に活躍してきた。本書は2018年に生誕100年を迎えたのを記念して刊行された。

408ページ、6章から成り、戦中の記録写真や戦後の混乱と復興、高度成長期への歩み、作家やスターをはじめとした著名人の肖像写真、1955(昭和30)年の訪米時のスナップ、晩年の「東海道」シリーズに代表される日本の歴史的風景など計434点の写真を収録。作家、瀬戸内寂聴氏のインタビューや親交の深かった井上靖、大佛次郎、東郷青児の3氏のエッセイも収め、激動の昭和に、鋭くも温かく人間を見つめた林忠彦氏の魅力に迫る。監修は4男で写真家の林義勝氏、協力は周南市美術博物館。A5変型、税別3800円。

2019年6月10日