スポーツ百話

初のW杯切符はジョホールバルで

前回(10月22日号)紹介した「ドーハの悲劇」とは逆に、日本サッカー界にとって歴史的な快挙の日となったのが、それから4年後の1997年11月16日。日本代表がFIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選のアジア第3代表決定戦でイラン代表を3-2で下し、翌1998年にフランスで開かれる本戦初出場を決めたのだ。会場となったマレーシアのジョホールバルにちなみ、「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれている。

監督はその直前に抜擢された岡田武史氏。メンバーにはベテランの三浦知良氏や中山雅史氏、当時20歳の中田英寿氏らがいた。試合は2-2のまま延長戦に突入し、岡田監督はそれまで出番がなかった「秘密兵器」のFW岡野雅行氏を投入。延長後半13分、中田氏が放ったシュートがGKにはじかれたところへスライディングでゴールに押し込み、決勝点を奪った。歴史的勝利。それ以降、日本代表は6大会連続でW杯本戦に出場している。

2018年11月5日