日本中に勇気 なでしこの快挙
「なでしこフィーバー」が日本中を席捲したのは、2011年にドイツで開かれたFIFA女子ワールドカップ(W杯)でのことだった。日本女子代表(なでしこジャパン)は、グループリーグでイングランドに完敗するなど苦しみながらも2勝1敗の2位で決勝トーナメントに進出。そこから快進撃が始まった。
準々決勝の相手は3連覇を狙う強豪ドイツ。0-0で迎えた延長後半3分、澤穂希主将のパスを途中出場の丸山桂里奈選手が右足でゴールして勝利。勢いに乗る「なでしこ」は続く準決勝のスウェーデン戦に3-1で快勝し、初めて臨んだ7月17日(日本時間18日)の決勝、対アメリカ戦。延長戦が終わっても2-2で両者が譲らず、PK戦で日本が3-1で勝利、男女を通じてアジア勢初となるW杯優勝の快挙を成し遂げた。
東日本大震災の惨禍から立ち上がらんとする日本中の人たちに勇気を与えた快挙に対し、政府は団体として初の国民栄誉賞を授与した。
(隔週で掲載します)
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